「デポジート・ダ・マリーニャ・グランデ」は約四半世紀前に創業。
当初は吹きガラス専門の工場で、他社からのオーダーを受けて生産する事業がメインでしたが、
その後自社デザインも手掛けるように。品質、伝統、デザインにこだわったガラス製造メーカーです。
ガラス製造は職人の育成に時間がかかり、一人前になっても労働条件が厳しいので、
職人の確保や商品の質を保つのがなかなか難しいそう。
私たちが訪れた時は、かなりラフなスタイル(失礼!)な職人さんが炉の周りで手吹きのガラスカバーを製造中。
それぞれが自分の担当作業を持ち、8人チームで協力して1つの商品を作り上げるとの事。
突然現れた見慣れない訪問者に最初は微妙な表情で対応してくれましたが、
最後の方には「炉の中も写すか?」と写しやすいように場所を譲ってくれたりと、
強面でとっつきにくい最初のイメージが変わりました。
この「デポジート・ダ・マリーニャ・グランデ」のあるポルトガル中西部の都市マリーニャ・グランデの近くには、
ガラス工芸には不可欠な薪を産出する森林が豊かなことから、昔より工場の数は減ったもの、
現在に至るまでガラス製造の中心地として有名な地域。
これからも質の高いガラス製品で私達の生活を彩ってくれることを願ってやみません。