ポルトガル政府や自治体から伝統工芸品として保護されているマリア・ド・カルモさんの作るバスケット。
ポルトガル全土で見かけるポピュラーなデザインのバスケットですが、現在では作り手が減っているそう。
消えゆく伝統工芸品の保護活動の一環として、マリアさんも手工芸品を扱うマルシェなどで販売するだけでなく、小学校の授業で製造工程を子供達に伝えるという役割も担っています。
このバスケットはかつてはショッピングバッグとしての役割が大きく、
カラーはポルトガルカラーの赤と緑の2色、モチーフも花の柄だけだったのですが、
現在ではカラー、モチーフのバリエーションも豊富になりサイズもコンパクト化、
マリアさんの工房でもファッション性の高いクラッチバッグなどの展開もしています。
川沿いで採れる葦を刈って乾燥、植物性の染料を使用して染色後、織るという一連の工程をたった一人でこなしているマリアさん。
私達が工房を訪れた日も地元のテレビ局が取材に来ており、彼女の活動に注目が集まっているようでした。